このページでは、『原付に車検はない?』、『原付に車検証はあるのか?』といった質問に回答したいと思います。
またアルバイトや職場への通勤で車検証を用意するように言われた方に、車検証の代わりになる書面(標識交付証明書)について解説しております。
原付の車検について疑問に感じていることをここで解消して頂ければ幸いです。
原付に車検はない?
『原付に車検はない?』の質問の回答ですが、原付に車検はありません。
道路運送車両法には、車検(正式には、自動車検査登録制度)について、以下のように定められています。
(自動車の検査及び自動車検査証)
第五十八条 自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)及び小型特殊自動車を除く。以下この章において同じ。)は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。出典:道路運送車両法 第五十八条
上記は、大雑把に言えば、自動車は車検を受けなければ公道を走ってはいけないよというもので、0~50ccの原付一種、そして、50~125ccの原付二種は道路運送車両法においては、自動車の区分には含まれないため、車検は受ける必要がないということです。
原付に車検証はあるのか?
『原付に車検証はあるのか?』という質問の回答ですが、原付に車検がない以上、当然、車検証はありません。
車検証というのは、二輪で言えば、250cc超の小型二輪車であれば、車検を受ければ交付されますので、どこかにあるはずです。
しかしながら、原付は車検がないため、車検証を受け取るということはあり得ないということです。
車検証がないのと同様に、車検の有効期間の満了日というのも当然、ありません。
車検証の代わりになる原付の書類は標識交付証明書
上記を読んで頂ければ、原付に車検証はないことはわかったと思います。
しかしながら、アルバイトや職場への通勤で車検証を用意するように言われたという人も結構、いるみたいです。
その場合、車検証の代わりになる原付の書類は何になるのでしょうか?
それは標識交付証明書です。
上記の写真からもわかる通り、標識番号、車種名、所有者、車名、年式、車台番号、型式、総排気量、原動機型式、取得年月日、型式認定番号などが記載されています。
標識交付証明書の他には、運転免許証のコピー、自賠責保険証のコピー、任意保険証のコピー、通勤走行ルートのコピーなどの提出を求められることもあるようです。
標識交付証明書を紛失した場合は、原付のナンバープレートを発行してくれた市区町村の市役所、区役所の税務課窓口で無料で再発行できます。
標識交付証明書の再発行方法は?
標識交付証明書の再発行方法は、市区町村によって多少の違いがありますので、詳細はそれぞれの市区町村のホームページをチェックするのが一番確実です。
以下は、一般的な標識交付証明書の再発行方法です。
標識交付証明書の再発行の流れ
標識交付証明書の再発行方法に必要なものを用意する→市役所、区役所の税務課窓口に行く→標識交付証明書を再発行してもらう
標識交付証明書の再発行に必要なもの
- 運転免許証、マイナンバーカード等の本人確認書類
- 再交付申請書
- (所有者の印鑑)
- (車台番号の石ずり)
- (対象車両のナンバープレートの番号)
- (旧証明書※紛失以外)
- (委任状)
標識交付証明書の再発行方法に必要なものは、市区町村によって違いがあります。
必ず必要なものとしては、本人確認書類です。
再交付申請書は、窓口にあるので、必ずしも持参する必要はありませんが、市区町村によってはホームページからダウンロードできます。
また、所有者の印鑑や車台番号の石ずり、対象車両のナンバープレートの番号が必要かは市区町村によって違います。
紛失以外は旧証明書を求められるケースもありますし、所有者の代理人が手続きする場合は、委任状や代理人の身分証明書を求められるケースもあります。
標識交付証明書を再発行する場所は?
標識交付証明書を再発行する場所は、市区町村の税務課窓口です。
ただし、名称は税制課、納税課、市民税課、収納課など、市区町村によって違うため、注意が必要です。
コンビニでは、標識交付証明書の再発行はできません。
標識交付証明書を再発行する料金は?
標識交付証明書を再発行する料金は、無料な市区町村が多いです。
ただし、市区町村によっては数百円必要なケースもあるようです。
標識交付証明書の使い道は?
標識交付証明書の使い道は、以下のようなケースです。
- 自賠責保険への加入
- 譲渡、転出等での他市区町村へのナンバープレートの変更
- 原付の盗難
- アルバイトや職場への原付通勤
原付に車検はないが日常点検と定期点検は必要
原付には車検がありませんが、だからといって、何の点検や整備もしないまま乗っているのは危険です。
ですので、日常点検と定期点検は原付であっても、するようにしましょう。
日常点検
原付に乗る前やガソリンを入れる時など、日常的に点検するようにしましょう。
以下、原付のチェックするべきポイントです。
- ブレーキ(利き具合、レバーの遊び、ブレーキパッドやブレーキフルードの残量)
- タイヤ(空気圧、亀裂の有無、摩耗状態)
- 灯火類(ヘッドライト、テールランプ、ウインカー、ブレーキランプ、ホーン)
- 燃料(ガソリンの残りがあるか)
定期点検
定期点検では、日常点検ではチェックできないようなところもチェックします。
具体的には、部品を外したり、テスターを用いてチェックしたりもします。
原付の定期点検の頻度ですが、少なくとも1年に1回はした方がいいでしょう。
自分でできる方は別として、原付を購入したバイク屋やバイク用品店などで定期点検を受けましょう。
費用は原付であれば、1万円以下でできることがほとんどです。
原付も自賠責保険への加入は義務
原付には車検はないのですが、自賠責保険への加入は義務付けられています。
もしも自賠責保険の未加入、もしくは期限切れで原付の走行をすると、無保険運行となり、1年以下の懲役、または50万円以下の罰金、さらには違反点数6点で一発免停となります。
車検のある自動車ならば、車検と同時に自賠責保険も更新するので忘れることが少ないのですが、原付の場合は車検がないため、注意が必要です。
自賠責保険の期限が切れる前に保険会社からハガキで知らせてくれるとは思いますが、普段、あまりポストを見ない方やまだいいやと先延ばしにして、いつの間にか有効期限が切れてしまったなんてことがないようにしましょう。
ちなみに、自賠責保険の有効期限は自賠責保険証明書で確認できます。
原付の自賠責保険はどこが安い?会社によって違いはある?
下記のページでは、『原付の自賠責保険はどこが安い?会社によって違いはある?』の質問に回答しております。
結論だけ書きますと、、原付の自賠責保険料はどこの会社で加入しようと同じですが、契約期間と地域によっては差があります。
さらに詳しく知りたい方は、是非、チェックしてみてください。
バイクの任意保険は無駄?40%の加入率で多くは入らない?
下記のページでは、『バイクの任意保険は無駄?』という質問に回答しております。
原付を含め、任意保険というのは自賠責保険と違って、加入の義務はありません。
そんな任意保険は無駄なのか、そして、加入率はどれくらいなのかというのを解説しております。
原付乗りの方で、任意保険への加入を迷っている方は、是非、参考にしてみてください。
バイクの税金はいつ払う?軽自動車税と重量税の支払い時期と払い方
下記のページでは、バイクの税金はいつ、いくら、どこで支払うのか、そして滞納や払い忘れをしたらどうなるのかを解説しております。
原付の場合、重量税の支払いはないのですが、軽自動車税の支払いはありますので、是非、チェックしてみてください。
バイク車検の費用9社を比較!格安で受けられるのはどこ?
下記のページでは、バイク車検の費用9社を比較しております。
原付には車検がないですので、原付にすでに乗っている方にとっては見る価値が少ないページです。
ただし、車検が必要な250cc超のバイクへの乗り換えを検討している方や興味がある方は、是非、チェックしてみてください。