このページでは、『バイクの人身傷害保険必要ない?保険料が高いのがデメリット?』という質問に回答しております。
バイクの人身傷害保険に加入しようか悩んでいる
搭乗者傷害保険との違いを知りたい
どこの保険会社に加入しようか悩んでいる
上記のような方の参考になれば幸いです。
バイク保険の人身傷害保険とは?
人身傷害保険とは、契約中のバイクに搭乗中、交通事故を起こした際、怪我や死亡に対して過失割合に関係なく、実損額が支払われる保険です。
実損額ですので、治療費だけでなく、休業損害、精神的障害、通院費、介護料、葬祭費用なども含まれる手厚い補償となっております。
また、人身傷害保険はノーカウント事故に当てはまるため、保険金の支払いを受けても等級に影響がないのもポイントです。
そのため、保険を利用しないで、保険料を安く抑えるといった選択はしないで済みます。
ちなみに、二輪車の人身傷害保険の加入率は2020年度(2019年度統計)の損害保険料算出機構の『自動車保険の概要』では以下のように14.4%でした。
ただし、2021年度(2020年度統計)の損害保険料算出機構の『自動車保険の概要』を見るとわかりますが、加入率はほんの少し上がったようです。
バイクの人身傷害保険は必要ない?
本題の『バイクの人身傷害保険は必要ない?』という質問の回答ですが、これは人によっては必要ない可能性がありますし、補償を付けるのがおすすめな人もいます。
それでは、どんな人は必要で、どんな人は不要なのか、以下の順番で解説させて頂きます。
- バイクに人身傷害保険は必要ない可能性がある人※もしくは、補償内容に注意するべき人
- バイクに人身傷害保険の補償を付けるのがおすすめな人
ただし、人身傷害保険は必要か不要かを断定するのは難しい部分もありますので、参考程度にして頂ければ幸いです。
バイクに人身傷害保険は必要ない可能性がある人※もしくは、補償内容に注意するべき人
バイクに人身傷害保険は必要ない可能性があるのは、以下のような人です。
※もしくは、補償内容に注意するべき人
- 怪我による通院費や入院費が補償される生命保険・医療保険に加入している
- 補償内容が重複する自動車保険に加入している※バイクの人身傷害保険では搭乗中タイプを選択
- 費用対効果が低い人
まず注意したいのは、保険の補償内容の重複です。
ご自身が加入している保険の補償内容をチェックしてみてください。
例えば、生命保険・医療保険に加入している方です。
生命保険・医療保険は、通常、バイクの交通事故による怪我での通院費や入院費であっても補償を受けられます。
ただし、人身傷害保険の実損額払いではなく、定額払いですので、補償が十分ではない可能性があるのは注意が必要です。
ですので、加入している医療保険で通院費や入院費がどれくらい出るのか、そして、自己負担はどれくらいなのか確認しておきましょう。
もし自己負担の割合が大きいと感じる場合は、たとえ医療保険に加入していても、人身傷害保険にも加入した方が安心です。
バイクだけでなく、自動車にも乗っており、契約していない自動車に搭乗中の事故も補償する人身傷害保険にすでに加入している方も注意が必要です。
こちらも、補償内容の重複があります。
ですので、新しくバイクの人身傷害保険に加入する場合、契約中のバイク事故においてのみ補償が受けられる搭乗中タイプの人身傷害保険に加入するようにしましょう。
最後に費用対効果が低い人もバイクに人身傷害保険は必要ない可能性があります。
そもそも人身傷害保険の保険料は高いです。
そのため、バイクに乗る機会が極端に少ない方や収入が少ない方は、費用対効果が低い可能性があります。
バイクに乗る機会が極端に少ない方は、交通事故に遭う確率が低いと考えられますし、収入が少ない方は休業損害の損失額も少ないため、補償も少ないため、保険料に見合っているかは考えるべきでしょう。
もちろん、万が一のためには人身傷害保険に加入した方が安心なのは間違いないですが、リスクとリターンを考えて、ご自身で必要か、不要か考えてください。
バイクに人身傷害保険の補償を付けるのがおすすめな人
バイクに人身傷害保険の補償を付けるのがおすすめなのは、以下のような人です。
- 通勤・通学で毎日、バイクに乗る
- ツーリングによく行き、長距離を走る
- 収入が多い
- 生命保険・医療保険・自動車保険など、人身傷害保険と重複する保険に加入していない
バイクに人身傷害保険の補償を付けるのがおすすめなのは、交通事故に遭う確率が高い人です。
交通事故に遭う確率が高い人というのは、通勤・通学で毎日、バイクに乗ったり、ツーリングによく行き、長距離を走るような人です。
また人身傷害保険には、休業損害の補償もあるため、収入が多い人も入っていた方が安心です。
特に家族の大黒柱的な存在の方は、人身傷害保険に加入していないと、主な収入源を失うということなので、加入をおすすめします。
それと、生命保険・医療保険・自動車保険など、人身傷害保険と重複する保険に加入していない人も加入を検討しましょう。
生命保険や医療保険で定額払いの補償があれば、少しの安心感はありますが、まったく加入していないのであれば、すべて自己負担になってしまう可能性があります。
そうならないためにも、生命保険・医療保険・自動車保険など、人身傷害保険と重複する保険に加入していない人にも加入をおすすめします。
バイク保険の人身傷害保険は保険料が高いのがデメリット?
続いて、『バイク保険の人身傷害保険は保険料が高いのがデメリット?』という質問に回答します。
これは、その通りです。
人身傷害保険は補償が手厚いというメリットがある一方で、保険料は高くなる傾向があります。
下記で詳しく解説する搭乗者傷害保険よりも高額です。
人身傷害補償と搭乗者傷害の両方に加入することもできるのですが、その場合は、当然ながら、もっと保険料は高くなります。
保険料で言えば、搭乗者傷害のみ<人身傷害補償のみ<人身傷害補償+搭乗者傷害となります。
また、他の以下のようなデメリットもあります。
- 被保険者の故意または重大な過失によって生じた損害は補償されない
- 酒気を帯びた状態での運転でのバイク事故は補償されない
- 無免許運転での事故も補償されない
- 地震、噴火、津波によって生じた損害も補償されない
- 原付には補償を付けられない保険会社もある
安全運転をしていて交通事故に遭い、怪我をしてしまったのであれば補償を受けられないということはないのですが、上記のようなケースでは補償を受けられない可能性がありますので、注意が必要です。
また、保険会社によっては原付に搭乗者傷害保険の補償を付けられないので、原付に乗っていて、搭乗者傷害保険にも加入したい場合、保険会社選びには気を付けてください。
バイクの人身傷害保険の保険金額はいくらに設定する?
バイクの人身傷害保険への加入を検討している方は、保険金額(補償される保険金の限度額)はいくらに設定するのか悩んでいる方も多いと思います。
バイクの場合、他の車種と比較すると、保険金額の設定は安い傾向にあります。
損害保険料率算出機構によると、2020年度の人身傷害保険保険金別契約構成は以下のようになっていました。
3,000万円まで | 3,000万円超5,000万円まで | 5,000万円超 | 無制限 | |
二輪車 | 76.2%(529,155台) | 16.6%(115,606台) | 2.9%(20,114台) | 4.2%(29,467台) |
原動機付自転車 | 73.8%(189,176台) | 17.1%(43,842台) | 2.9%(7,429台) | 6.3%(16,041台) |
自家乗用車(普通) | 42.4%(7,148,635台) | 37.1%(6,262,531台) | 10.4%(1,758,960台) | 10.0%(1,690,156台) |
上記の表を見ると、二輪車・原付の多くは、3,000万円までの設定で契約しているのがわかります。
やはり、設定金額を上げると保険料も高くなりますし、そこまで維持費を高くできないという事情が垣間見えます。
それでは、実際にどれくらいの設定にすればいいのでしょうか?
これは、やはり、人によるとしか言えません。
そもそも、自賠責保険でも死亡で最大3,000万円、神経系統・精神・胸腹部臓器の著しい後遺症で常時介護になってしまった場合は最大で4,000万円のお金を受け取れます。
それに生命保険や医療保険に加入している場合は、そこからも補償を受けられます。
ですので、それらの兼ね合いと、どれくらい自分や家族にお金を残したいのか次第です。
自賠責保険は強制保険ですので、誰しもが加入するの問題ないのですが、問題は生命保険や医療保険の有無でしょう。
加入している場合は、バイクの人身傷害保険の保険金額は3,000万円まででも十分ではないでしょうか?
逆に生命保険や医療保険に加入しておらず、家族もいる場合、保険金額は高めに設定しておくか、生命保険や医療保険に加入するのが安心でしょう。
もし生命保険への加入を検討しているのであれば、下記のような保険のプロに相談するのもおすすめです。
人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い
交通事故の死傷で補償される保険という点では、共通の人身傷害保険と搭乗者傷害保険で、よく比較されるのですが、両者の違いは以下の通りです。
- 搭乗者傷害保険は定額、人身傷害保険は実際の損害額に応じて保険金が支払われる
- 保険料は搭乗者傷害のみ<人身傷害補償のみ
- 保険金が支払われるタイミングは搭乗者傷害の方が早い
※上記以外にも、補償の対象となる事故や補償の対象となる方などの違いもあるのですが、人身傷害保険には契約中のバイクに搭乗中の事故のみ補償するタイプもあり、その場合は補償の対象となる事故に人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いはないですし、保険会社によっては補償の対象となる方にも違いがないケースがありますので、詳しくはそれぞれの保険会社の補償内容をチェックしてください。
まず定額と実際の損害額に応じての支払いに違いがあります。
搭乗者傷害保険は定額で、あらかじめ部位や症状によって○○円と決まっているため、保険金が支払われるタイミングも早いです。
逆に人身傷害保険は実際の損害額に応じて保険金が支払われるため、算出するのに時間が必要になってきます。
ただし、その分、しっかりと計算してくれますので、搭乗者傷害保険と違って自己負担はありません。
補償が厚い分、保険料は高くなります。
自分に合った安いバイク保険を探すオススメの方法
自分に合った安いバイク保険を探すオススメの方法は、オンラインの一括見積もりをすることです。
一括見積することで、複数の保険会社から、あなたの条件に合った最適な任意保険を選ぶことができます。
※アクサダイレクト、チューリッヒ、三井ダイレクト、共栄火災、損保ジャパン、AIG損保、三井住友海上、あいおいニッセイ同和が一括見積もり参加しています。
人身傷害保険に加入するのか、それとも保険料を安くするために搭乗者傷害保険だけにするのか、上記を踏まえてどちらを選択してもいいと思いますが、いずれにせよ保険会社の比較検討はやっておいて損がありません。
同じ条件で比較検討できますので、是非、利用してみてください。
バイクの任意保険は無駄?40%の加入率で多くは入らない?
下記のページでは、『バイクの任意保険は無駄?』という質問に回答しております。
そもそも任意保険に加入するかどうか迷っている方は、是非、チェックしてみてください。
原付・バイクの任意保険で月払いできる保険会社はどこ?
下記のページでは、「原付・バイクの任意保険で月払いできる保険会社はどこ?」という質問に回答しております。
原付・バイクの任意保険で月払いできる保険会社を探している方は、是非、参考にしてみてください。